実は、アロマキャンドルという名で販売されている「アロマ」とは、フレグランス、いわゆる人工香料のものがほとんどです。アロマキャンドルとして流通している90%以上の商品が人工香料だといわれています。人工香料で制作する魅力は、香料の原価が安い、香りが強い、香りのバリエーションが多いという3点があります。
一方で植物から抽出した香料はエッセンシャルオイルまたは、精油といわれています。精油を使用したキャンドルを販売しているのは手作りのマーケットにほぼ絞られると思います。当社、VITAMIN CANDLE®も創業当初から、100%自然植物由来のッセンシャルオイル(=精油)にこだわってきました。
化学的な香料を灯す=燃やすことを危惧されているだけをとっても精油は安心して灯せるわけですが、一方で香りがあまり強く感じない、原材料が高くなってしまうなどの面もあります。
香りの強さに関しては自分で制作することで多少の香りの強さ調整ができるカスタマイズが楽しめます。とはいえ、どれだけ精油の量をプラスしても人工香料のような刺激のある強さにまではなりません。むしろそれがよさとも言えます。
強すぎる香りが苦手・頭が痛くなる・気分が悪くなる、という方にも優しい自然の香りを楽しめる要素になると思っています。
灯すと空気中に広がり体の中に取り入れることになるので精油とソイワックスをお勧めします。
どうしても原材料は上がってしまいますが、せっかく自分のために作るアロマキャンドル。灯すために作ってみたい方はぜひ天然素材がいいですね。
では早速、ソイワックスと精油(エッセンシャルオイル)を使用した体に優しいアロマキャンドルのレッスンに入って行きましょう。
まず制作のコツをお話しします。簡単そうに見えて品質の高いアロマキャンドルを目指すためにはいくつかのコツが必要になります。ワックスの特性も理解して作ることが大事になります。実際、オンライン講座で受講するときよりも要点はシンプルにお話ししますのでもっとプレゼントレベル作れるようになりたい!販売レベルを作れるようになりたい!という方は本格的受講もご検討ください。
今日は自分自身のために香りを楽しむアロマキャンドルを仕上げるゴールに向かってレッスンしていきます。
1.ソイワックスの扱い方
ソイワックスはとてもデリケートです。
ソイワックスといっても色んなソイワックスがあり、それぞれ癖とコツが必要になります。
アロマキャンドルはただ注げば仕上げられると思いきや難易度が高いとお気づきの方は、特性を理解することで上達できるはずです。
まずは低温でゆっくり溶かしましょう。高温で一気に溶かしてしまうとこの時点でソイワックスは劣化してしまい仕上がりが綺麗にできません。低温で温度をずっと計りながら、85度以上にならないことを心がけましょう。注ぐときの温度もソイキャンドルの仕上がりに大きく影響します。
ソイワックスを溶かす際には、絶対電子レンジ加熱は危険なのでやめましょう。
IHコンロで低温で溶かすか、湯銭で溶かすのが理想です。
今回のゴールはご自宅用として、自分のために好きな香りのソイワックスを仕上げる!ということなので安全に仕上げる目安として60度前後で取り扱ってみましょう。
本当はもっと低温での作業をお勧めしているんですがワックスによって違うことと、タイミングのコツが難しいため今回は扱いやすい温度をご紹介しています。
2.精油の扱い方
精油と思って使ってたら実は人工香料だった!という方もいるほど精油と人工香料の見分けが難しい商品もたくさんあります。
フェイクの商品もかなり流通されているので、しっかり精油を見極めて購入するようにしましょう。
精油って書いてあれば精油ってことでもないです、残念なことに。
抽出方法や原産国、学名など、精油である証明になるような表記がきちんとされていることは基本として選びます。複数の精油を持っている方はなるべくブレンドして使用したほうが香りの持続力が加わってきます。
精油にはトップ・ミドル・ベースというノートに分類されているのでそのノートを組み合わせて香りを生み出すことが理想です。トップだけで構成したブレンドを作ると軽くてあまり香らない、というかせっかく高い精油を入れているのに、入れていることさえもわからないというレベルに香りが薄くなってしまいます。さすがに強い香りは苦手という方でも、これでは香りを入れているのが無駄になってしまうのでトップだけで構成するのは避けましょう。
単体で使用する場合もトップの香料1つだけを入れるのは適切ではなく、1つだけならミドルの精油を選ぶことをお勧めします。
いづれもなるべく3つのノートを1種類ずつ組み合わせるのが理想。
調合次第で、同じ量の精油だとしても香りの立ち方が変わってくるのも不思議です。このあたりが研究しがいがあるところですね。
ワックスの分量に合わせて適切な分量で準備しましょう。
※ブレンドする方は制作に入る前にブレンドを作っておきましょう。
参考までに、50~70g程度のソイワックスに対して、20滴前後が一つの目安になります。ただし、精油の量を増やしていくと火の大きさも変わってくるため、芯の選ぶ基準も変わってきます。安定した日の大きさのキャンドルを作るためには、芯とアロマとワックス量が絶妙にマッチさせていく必要があることも奥深さの一つですね。
3.芯の扱い方
芯選びは本当に重要です。安定して灯せるキャンドルを制作するためにはキャンドル専用芯を使用しましょう。
専用芯もたくさんのタイプがありますが、日本製の平芯がおすすめです。
直径どのサイズのガラスを使用するかに合わせて芯を選ぶ必要があります。
直径5㎝前後で6×3+2前後の芯からテストしてみましょう。もっと大きいサイズの直径であればひとサイズ芯を上げるまたは、アロマの量を上げたり下げたりするときも芯も併せて上げたり下げたりするということが必要になるので、6を中心に前後の芯を持っていると便利です。
芯はロウでコーティングして、座金というアルミ製の金具で固定します。
座金に通してペンチで挟み込みますが、このとき座金が反り返らないように注意しましょう。
そして芯を固定した座金はガラス瓶の底に接着剤でしっかり固定します。
接着剤で固定しないと灯していく最後のほうには座金が取れて動き出してしまうという怖いことも起きますので安全対策の一つとして必ずやることを勧めします。
長くなりましたがここまでが事前準備編です。
ここからは早速制作に入っていきましょう。
●アロマキャンドル材料
*キャンドル用ガラス瓶 ※今回は100mlサイズを使用。
*ソイワックス50g
*キャンドル用芯
*キャンドル用座金
*精油(=エッセンシャルオイル)20滴~30滴目安
●アロマキャンドル道具
*卓上IHコンロ
*計り
*温度計(アナログ200度計をお勧めしてます)
*ホーロー鍋
*ペンチ
*クリップ(芯を固定するため)
*接着剤
1.芯を必要な長さにカットしておきます。
2.ソイワックスを溶かして、1.の芯をロウに付けて取り出し、固めておきます。
3.2でロウ引き芯を座金で固定します。
4.3の芯を瓶の中心に接着剤で固定します。
5.精油を準備しておきます。
6.ソイワックスが60度になったら精油をソイワックスの中に入れてよく混ぜます。
7.4に手早くワックスを注ぎます。
8. 芯を中心に固定したら常温で冷やしていきます。
9.完全に固まったら芯の固定を外して、芯を1㎝程度にカットして出来上がりです。
いかがでしたか。自分に合う香りで自分のためだけに作るアロマソイキャンドル。
優しくゆっくり灯っていく様子を見ながら自分だけの時間をお楽しみください。
きっと精油で作るキャンドルの香りはお食事中でも邪魔することなく過ごすことができると思います。バリエーションを楽しむために、食事に合う香りのアロマキャンドル、ヨガやストレッチするときに合うアロマキャンドル、バスタイム用のアロマキャンドル、寝る前のアロマキャンドルなどなど、シーンに合わせて香りを調香してみては???
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